ラスベガスで今週開催された Tableau Conference 2023に行ってきた。
3年ぶりの海外だったが、個人的には馴染みのある米国でBefor COVID-19と変わらない街をまた見れて何か心が少しリセットされたところもあった。
Conferenceのコンテンツはオフィシャルなものやニュース記事を見て頂ければと思うので、ここではいちデータコンサルタントとしての個人的な所感を記す。
1.Generative AI
時代だな、とも思ったが、BIツールとの融合の仕方の答えを一つTableauが示したと思う。
既存ソリューションとの多様な融合の仕方がこれからもあちこちから出てくると思うが、このタイミングでセルフサービスBIの雄であるTableauが(かなり急いで開発したとは思うが)発表をした意義は大きい。
2.SelesForcenization
SalesForc.comがTableau Technologyを買収(2019)して、初のTableau Conference開催であった。
当然ではあるが随所にSalesForceの「Trailblaze」「Journey」の世界観が散りばめられ、Tableauの世界と融合していた。
元々のTableauはもう少しシンプルで控えめなイメージであったが、SalesForceの楽しげでポジティブな世界とうまくハーモナイズしていたかなと思った。(オリジナルTableauファンからは色々と思うところもあったかもしれないが。)
3.Viz OrientedからData Orientedへ
これが一番実は意味が大きいと思っている。
実は私が実務でTaleauに携わっていたのは実に5年ほど前なので、正直最新状況を細かくは把握していなかった。PoCで複数のBIツールを検証し提案、導入支援をする為、ここ数年は別のBIソリューションやDBに主に携わってきた。
私はあくまでいちコンサルタントであり、ソリューションフリーでフラットな目線でクライアントにはその時の最善策を提案する立場なので、
推しのソリューションはあったとしてもそれに囚われず、常にその時の最適解を探し続けるのが仕事である。
とは言え、やはりTableauと言えば「セルフサービスBI」のドミナント・ソリューションであり、
VizQLに代表されるVisualizationつまり「見せ方」「プレゼンテーション」「表現」に重きを置いた思想に基づいているという理解は概ね異論はないだろう。
また個人的にも、元来民主的で洗練されたこの世界観を好きであったことは間違いない。
そのTableauが今回のConferenceで、これまでより遥かに強く「Data」中心を全面に掲げている。
全てのイニシアチブには「Data」というキーワードが入っており、会場、プレゼンテーションで最も使われた単語はDataではないだろうか。
つまり「見え方」に最も重きを置いていたTableauが、
より中身/コンテンツへのソリューションシフト、いやシフトというよりは拡大を強く押し出しており、単なるBIツールからよりDB/ETL領域への支配権拡大に動いていると感じた。
当然、スケールする際のパフォーマンス課題等は色々あるだろうが、
例えばHANA DBによりSAPが仮想処理領域を拡大した時のように、データ生成(ETL)処理をどこまで物理的に行うか、という設計に対して、Tableauは再度大きく再考を提案したのだと思う。
これにより、今後BI業界は単なるBIツールとしてのオプションの一つから、DB含めたアーキテクチャ選定により大きく関わっていき、ゲームが大きく動いていく要因となるであろう。
ただし、Visualizationは終わらない。
正しいInsightを得るにはDataが重要、というのは比較的Database側も含めて導入支援まで行ってきた私のようなコンサルタント、SIパートナーであれば鉄則であるしシステム開発上はむしろ最重要ポイントと言える。いわゆる"Garbage in, garbage out"(ごみからはごみしか生まれない)である。
この認識はData Saver(Tableau Community)でも誰もがこれまでも持っていたとは思うが、
一方で、正しくDataを利用するにはやはりVisualization、ひいてはStory、Presentationが重要なのである。
これはConferenceの各セッションを通じても常に感じた。
いかにカッコいいダッシュボードを作っても、KPI改善に結びつかなければ、また運用効率が悪ければ一過性、むしろハリボテで終わり、すぐに化けの皮ははがれる。
一方で、いかに精度の高いデータ/コンテンツを揃えても、レポートラインにそれが伝えられなければ徒労となるのである。
Tableauのセッションでは、ダッシュボードを使ったプレゼンテーション/話し方/ストーリー全てにおいて、「いかにわかりやすく伝えるか」を意識していることを感じた。
Data重視が止まらないと同時にVisualizationも全く止まらないのである。
VisualとContentsは持ちつ持たれつである。
最後に、改めてユーザコミュニティの重要性を説き、またそれを最大限活用しIronViz(Conferenceのクライマックスであるダッシュボードコンペティション)に代表されるような「ユーザが育てる」土壌を作っているTableauはまさに民主的なBIであり、これも「セルフサービスBI」を支える環境なのだと改めて感じた。(ゲームにはあまり明るくないが、近年のオンラインゲームもそういう向きがあるのだろうか。)
一方で、これはTableauに限らずだが、Conferenceやコミュニティ形成はエンゲージメント向上、ファンを取り込む布教活動であり、一度ファンにエンゲージメントが上がるとバイアスがかかりフラットにソリューションを見れなくなる面はあると思う。
TableauがBIに加えデータの世界を今後けん引していくのjか、あくまでいちソリューション/「強い地方」として進んでいくのかは我々のような第3者である旅人がつぶさに観察していきたい。
P.S 今回現地で出会った多くのData Saberの方々、Tableau(SFDC)の方々には大変お世話になりました。いち旅人=コンサルタントの所感なので、皆さまともご意見交換していければ頂ければ幸いです。
コメント
コメントを投稿